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ピックアップの最大積載量は600kg
ピックアップの荷台長は1520mmで、軽トラック(だいたい2000mm弱)より短めですが、荷台幅は1600mmと、それより200mmほど幅広です。
また、最大積載量は5名乗車時でも600kgあり、軽トラック(350kg)よりかなり余裕があります。
最大積載量は5名乗車時が350kg、2名乗車時が500kgです。
リアウインドウは襖のように左右にスライドして開きます。
後席は背もたれが水平に倒れるほか、タンブル格納も可能(バンとピックアップ共通)です。
基本性能&ドライブフィール
日本仕様は4リッターV6ガソリン
カバーがないため、Vバンクがよく見える。
ボンネットはすごく重く、かなり頑丈そう。海外向けはここに4.5リッターV8ターボディーゼル(1VD-FTV型)がラインナップされています。
トヨタのガソリンV6と言えばこのGR系ですが、4リッターは現行のFJクルーザーや150系プラドと同じで、排気量としてはGR系で最大です。
ただし仕様はFJクルーザー/プラド用とは異なり、VVT(可変バルブタイミング機能)が吸気側のみになるほか、
最高出力はFJクルーザー/プラドの276ps/5600rpmに対して231ps/5200rpm。
最大トルクは38.8kgm/4400rpmに対して36.7kgm/3800rpm。
より低回転型になっています。
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ストロークの大きな、しかしゲート感覚は明瞭なシフトレバーを1速に入れてクラッチペダルから足を浮かすと、70はあっけなくユルリと発進します。
エンストさせる方が難しいと思うくらいよく粘り、アイドリングを下回る700回転からでも車体を前に押し出すそうです。
ただし1速で引っ張ると変速時にギクシャクするので、
早めにシフトアップした方が何かとスムーズなんだそうです。
5速の1000回転(約40km/h)でもスムーズに走ります。
2000~3000回転をキープすれば交通の流れをリードできるし、
必要とあらば231psを発揮する5200回転まで一気に引っ張ることも出来ます。
ただ、3000回転を超えると、大排気量V6のエンジン音と、ウォーンというギアノイズ(懐かしい)が高まり、少々うるさくなってくるそうです。
小回りは苦手。ピックアップはウエットグリップに注意です。
ピックアップはスチールホイール&チューブ式タイヤが標準(バンはアルミホイール&チューブレス)です。
最小回転半径は4ドアバンなら6.3メートルだが、ピックアップは7.2メートルもあり、小回りははっきり言って効きません。
これは先週のラングラー アンリミテッド(最小回転半径7.1メートル)より0.1メートル大きいだけですが、
70ではステアリングがスローで切り遅れがちになるそうです。
しっかり速度を落とし、一呼吸早めにステアリングを切るようにしなければいけないようです。
また、ピックアップの場合は、ライトトラック用のチューブタイヤ(7.50R16LT TG21、ダンロップのSPクオリファイア)を履くため、
ウエットグリップの低さには要注意です。
当たり前かもしれませんが、これは乾燥路なら普通にグリップする一方で、ウエットグリップは極端に低く、特に白線の上では全くと言っていいほどグリップしないので、ABSが作動して制動距離が伸びてしまいます。
慣れるまでは余裕を持って減速しておく必要がありますね。
80km/h巡航時のエンジン回転数は約1900回転で、100km/h巡航なら約2400回転。
2000回転を越えるとエンジン音やギアノイズで騒々しくなるし、また乗り心地もバタバタし始めて、直進安定性にも気を使います。
平穏に走るなら80km/hくらいがいい感じです。
前後デフロックを装備可能。悪路走破性はFJクルーザーより上か?
悪路走破性については、スペックでチェック。
まず駆動方式についてはパートタイム4WD、つまり通常時はトヨタ流の表記で言うとH2(ハイモードのFR)で走り、悪路でのみ前後直結のH4もしくはL4に切り替えて走るというものです。
ローモードの副変速比は2.488:1となる(ちなみにFJクルーザー/プラドは2.566:1、ラングラーは2.717:1、同ルビコンは4:1)。
さらに70にはメーカーオプションで前後アクスルに電動デフロックも5万4000円で装備できます。
これがあるとないとでは走破性が大きく違ってくるので、極悪路を走る可能性があるなら装着しておくべきだろう。
最低地上高はバンが200mm、ピックアップはホイールベースが長い分、ランプブレークオーバーアングルを稼ぐため、5mm増しの225mm。
対地障害角(バン/ピックアップ)は、アプローチアングルが33度/35度、ランプブレークオーバーアングルが26度/27度、ディパーチャーアングルは23度/25度。
この項目で優秀なFJクルーザーは、それぞれ34度、28.5度、27度です。
ちなみにFJクルーザーも副変速機付のパートタイム4WD車であり、オプションでリアデフロックや、電子制御デバイスのA-TRAC(アクティブトラクションコントロール)、そしてクロールコントロールも装備できます。
一方、70にはABSはあるが、電子制御デバイスは一切ないんです。
しかし開発者によると
「FJクルーザーの走破性も(70に負けないくらい)高いのでは」と尋ねたところ、
「いや70にはフロントにもデフロックが付けられる」と強調されました。
また、70には工場オプションで、フロントバンパー内部にビルトインできる電動ウインチ(18万6840円)も装着できます。
ワイヤー長は約34メートルで、付属のリモコンで車内からの操作も可能。
3本掛けなら3トンまで対応するそうです。
スタックした時にも、これで自車を引き上げることが出来ますね。
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燃費は?
プレミアム指定で、試乗燃費は6.7km/L。JC08モード燃費は6.6km/L
実燃費は約6km/L
タンク容量はバンとピックアップ共に130リッターもあるので、実質6km/Lだったとしても航続距離は700km程度になりますね。
ピックアップの場合、給油キャップは鍵式でむき出しのタイプ。
キャップが閉まっていなくても鍵が抜けるので、締め忘れに注意しなければなりません。
なお、同じ1GR-FE型のFJクルーザー/プラドはレギュラーガソリン仕様ですが、
70はハイオク仕様になります。
これは70用のエンジンが海外仕様のままだからです(特にガソリン車の需要が多い中東向け)。
カタログには「レギュラーガソリンをお使いになることもできます」とありますが、
「その場合、エンジン性能を十分に発揮できません」と但し書きがつきます。
ランドクルーザー70のいいとこ悪いとこ
いいとこ
なんといっても
新車で買える本物のレトロ車ですね!
新車で手に入るヴィンテージというのが最高にたまらないですね。
今や国内では絶滅寸前のトルクフルなV6エンジン。
今どき4リッターのV6ガソリンで、しかもハイオク仕様。
そのリッチな低回転トルクを5速マニュアルで引き出して1500回転くらいで楽しむのは、ある意味、かなり贅沢ではないでしょうか。
トルクがあるので、ギアの一速とばし変速も可能なんです。
意外に快適なリアシート。クッションを長くしたり、低反発パッドを採用するなど、
シートは前席を含めてかなり改良されているようで、このあたりはちゃんと最新の基準になっています。
1ナンバーということで毎年車検にはなるますが、自動車税などは安いし、
耐久性と信頼性でこれ以上のクルマはそうそうないですよね。
そして、まだ生産中のクルマであり、海外向けは当分絶版にもなりそうにないから、
欠品が出るのは当分先だとおもわれます。
熟年層はもちろん、20代の人が買っても、一生モノとして無理なく維持できるのではないでしょうか。
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ダメなとこ
当然ながら、今どきのSUVには快適性、操安、乗りやすさで及びません。
あくまでも今どきのSUVを基準にすると、本文でも触れたように乗り心地や操縦性は全体的にトラック的です。
昔の前後リーフリジッド車より洗練されているはずだが、ユサユサ感は確実にあります。
また、高速道路の追越車線を走るのは性能的には無理ではないですが、
やはり今どきのSUV的な余裕はありません。
ステアリングがスローなせいもあり、曲がる度にクルクル回していると、だんだん疲れてくるそうです。
意識的に戻す作業が必要です。
5MTのシフトレバーはストロークが長くて、だんだんメンドくさくなるそうです。
ピックアップの場合、ダブルキャブゆえ荷台は軽より狭いし、荷台が高いので荷は積みにくいです。
ボディサイドは出っ張りがないので、ほぼ見切り通りですが、
小回りが効かないので日本の狭い道では持て余すと思います。
ゆえに一般的な「日本の」農作業向けではありません。
まとめ
ランクル70は、乗りやすさとはまったく無縁で、とにかく古臭い。
もちろんMTだし、ハンドリングにはいわゆるオツリがあるため、必要なだけ切って、必要なだけ戻すという作業をしないといけません。
昔のクルマを知っていれば何とか乗れますが、若い人が初めて乗ると、そうとう厳しいのではないでしょうか。
それゆえ、そういうクルマを乗りこなし、オフロードでも自在に操れるようになれば、これは面白くなるでしょうね。
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